ロウソクの火が消えるまで

日々の景色や思うこと。

板の上の輝き

舞台を見に行ってみたい。年々その気持ちが強くなっている気がする。

小劇団の定期公演みたいなものでもいいし、劇団四季みたいな大掛かりで華やかな舞台にも憧れる。

劇やミュージカル以外にも、お笑いLIVEや伝統芸能(落語や講談とか)でもいい。

舞台芸術や大衆芸能に造詣が深い訳でもないのだけれど、演者とその場の空気を共有し、臨場感に圧倒され、見終わった後には語彙を失うような、そんな経験をたくさん積み重ねたい。

 

特に観に行ってみたいのが

・TRUMPシリーズ / 末満健一

小林賢太郎作品

・神田伯山

 

 

 

劇作家・末満健一がライフワークに掲げ、2009年より展開する演劇オリジナルシリーズ作<TRUMPトランプシリーズ>。

吸血種と人間種が共存する社会で、不死を失った吸血種《ヴァンプ》たちが、永遠の命を持つとされる吸血種《トランプ》の不死伝説に翻弄されていく様を描く。

(TRUMPシリーズofficial web siteより)

TRUMPシリーズを知ったのは4~5年前。ハロープロジェクトにハマっていた時期。

ハロプロに演劇女子部というものがある事を知り、それを追っていくうちに見つけた。

最初は推しのアイドルたちが懸命に演技している姿にただ尊さを感じていたのだが、物語が進んでいくうちにその内容に心を締め付けられ、見終わった後にはその世界観にどっぷりハマってしまっていた。

数日たって物語に思いをはせていると、見ているときには気づけなかった登場人物の相関図にまた心を揺さぶられ私は繭期に突入する。

そこから過去の公演作品をさかのぼりながら観ていくうちに、さらに世界観に引き込まれ、残酷で美しい世界に憧れを抱き始める。

見たことがない人がいたら、Youtubeで【TRUMP キャストパレード】と検索して観てみてほしい。刺さる人にはぶっ刺さると思う。

 

 

小林賢太郎は中学生のころ、敬愛するKREVA氏がその名前を出していたことをきっかけに知った。

KICK THE CAN CREWの楽曲にサンプリングされたコントをライブで披露していたのを見てラーメンズを知り、そこからYouTubeラーメンズを見漁った。

好きなコントは【銀河鉄道の夜のような夜】【50on5】【条例】など。

あるときニコニコ動画を漂っていたら小林賢太郎が主催?の【LENS】という舞台をみつけた。小林賢太郎が演じる売れない探偵小説家が、ひょんなことから大森南朋が演じる刑事と出会う。小気味よく進む会話からこの二人は今後、どのような活躍をするのかとワクワクしてくる。

6年前だか7年前だか、近場の劇場で舞台が行われたのだがそれを知ったのは公演当日だった。悔しい。

 

神田伯山は松之丞時代に知って速攻でYouTubeのチャンネル登録をした。

様々な声色を使い分け、話術だけで江戸時代の情景をありありと思い浮かばせる。

弱弱しい女性の喋りをすれば背後に華奢な壮年の女性が見える気がするし、

任侠物をやれば、たちまち大親分の威厳を纏う。

畔倉重四郎(全19席)の配信は毎日の楽しみだった。

サブスク配信されている渋谷落語の音源もたまに聴く。

もし東京に住んでいたら絶対に仕事おわりにふらっと寄席に行って一杯ひっかけて帰ってる。なんだか粋だ。それは叶わないものの、いつか絶対に寄席に行くんだ。と心に決めている。

 

世の中には素晴らしい作品や演者はたくさんいる。

私が好きなものも、世の中のエンタメの量で言えばきっと氷山の一削りぐらいだと思う。

正直人生において必修科目ではないし、知らなくても全然生きていける。

けど、その素晴らしさや感動を自分なりに噛み締め、反芻し、それに思いを巡らせる瞬間がとても好きだし、知らないよりは好きな物をたくさん知って同じ気持ちを持つ人と沢山語り合えるような人生にしたい。

そんなことを思う昼下がり。まずは積読している本たちを消化しなきゃなぁ。