ロウソクの火が消えるまで

日々の景色や思うこと。

寒すぎる

ここ数日の寒さに打ちひしがれている。

風が冷たいとか、そういう寒さじゃなくて、気づけば体の芯から冷え切っているような。

実家は室内禁煙で、煙草を吸うときはベランダに出るのだが、それすらも億劫になるぐらいの寒さ。それでも強めのアウターを着こんでベランダに出るのだから我ながら喫煙者はつくづく愚かだと思う。

ただ、心なしか冬の冷たい空気と一緒に吸うたばこは美味しい気がする。

 

数日前、久しぶりに孤狼の血を見た。

ダークヒーロー的な役所広司が最高にカッコいいし、必死にもがきながら自分なりの正義を見つけていく松岡桃李がとてもいい。ラストの吹っ切れ方から2での豹変ぶりはしびれた。ただ、2はオリジナル脚本らしく、バトル漫画感が否めなかったのが少し残念で、個人的には1の方が好きだ。

 

行き過ぎた正義は時にサイコパスじみてくる。

それは映画やアニメの登場人物だけではなく、意外と身近にも潜んでいる。

私の友人もその類の人間で、困っている人や窮地に立たされている人ほど放っておけないらしく見返りも何も求めずに救いにかかる。ライク ア アンパンマン

まさに聖人君子、こんな奴中々いないだろうと思う。

ただ、無償の善意ほど人を追い込むものはないと思っている私からすると、彼の存在は非常に脅威なのである。

なんとなくこういう人種はまず断りにくいテンションで淡々と誘いを入れてくる。

そこに感情があるのかも読み取れないほど深いものを感じる。海の底みたいな。もう怖い。

当然簡単に真似できるようなことではないし、本当に凄いと心から思えるのだけれど、その優しさや正義感が一周回った狂気に感じられて仕方がない。

相手は見返りなど求めていないことは分かっていても、小心者の私は、何か返さなきゃ、この人との関係を意味のあるものにしなきゃ、といらないプレッシャーを背負ってしまう。

そのプレッシャーが彼と会う気持ちをどんどん押しつぶしていく。

のらりくらりとかわし続け、いい加減断り切れなくなり、ついに来月会うことになるかもしれないのだが、来月ということだけ決めて既読無視してしまっている。

このまま私のことを忘れてくれれば楽なのになぁ。